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執筆者の写真Kazuya Shibata

著作権と所有権

私の仕事柄か、

それとも元法学部の性なのか、

著作権や所有権などには割と敏感な質なのですが、

昨晩、気になるニュースが飛び込んできました。


誰もが一度は目にしたことのあるであろう、

彼の有名なボッティチェリによる名画「ヴィーナスの誕生」に関するニュース。


AFP通信によれば、

当該絵画を所蔵する伊ウフィツィ美術館が、仏高級ブランドのゴルチエに対し、

「作品の無断使用である」として損害賠償請求をする構えであると報道がありました。


これに対し、

「著作権は無いはずだ!美術館が権利主張するなんておかしい!」

という声も上がっているようですが、

私なりにまとめると以下のようになります。


point① 

この絵の著作権はとうに消滅したパブリックドメイン(公有財産)である。


point② 

同館が撮影した写真は、

絵をそのまま複製したに過ぎないため“著作権”は発生し得ない。


しかし、


point③ 

絵と写真の“所有権”は美術館が有している。


結論:

今回はゴルチエが所有権を侵害して商用利用していたことが問題であり、

「著作権フリーだけど、商用利用するなら使用料を払ってね!」

という、美術館の正当な権利主張である。


というのが私の見解です。


我々のような、

著作権に密に関わる職種の人間は特に、

法と権利を意識し、遵守した行動に徹していきたいものです(*´`)




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